prosecco superiore とは?
(前回記事の日本語版)
"prosecco superiore"
この "superiore" はどういう意味があるのか? 先日手に取って飲んだプロセッコに記載されてふと疑問に。
例えば、Barbera d'asti superiore とか Soave superioreのように、プロセッコでもアルコールが高い事を意味しているのだろうか?ちょっと調べてみた。
まず最初に答えから
このsuperiore はアルコールの事では無く、特定された区域(クリュ)で生産されている事を表している。例えば Chianti Classico のように。
ところで、Prosecco"プロセッコ" の意味はどれが正解でしょう?
- 葡萄品種の名前
- ワインの名前
- 町の名前
実は3つとも全部正解
A1. 2009年の法律改定まで現在の葡萄品種 グレラは プロセッコと呼ばれていた。つまり、グレラとプロセッコはシノニム。
A2. DOCGからDOCまで。プロセッコと言えど一種類では無い。
A3. プロセッコ市が存在する。フリウリ州トリエステ圏のまさにイタリアとスロベニアの国境に位置する。
ということで、法律、規定を絡めてプロセッコについて見ていきましょう。
「Conegliano Valdobbiadene - Prosecco DOCG」«Conegliano - Prosecco» o «Valdobbiadene - Prosecco»
地域
Treviso圏(ヴェネト州)の下記地域
15の地域 : Conegliano, Susegana, San Vendemiano, Colle Umberto, Vittorio Veneto, Tarzo, Cison di Valmarino, Follina, Miane, San Pietro di Feletto, Refrontolo, Pieve di Soligo, Farra di Soligo, Vidor e Valdobbiadene.
なお、Conegliano-ValdobbiadeneだけでプロセッコDOCGの生産者は150件もあるそう。
種類
1.Spumante (最低アルコール度数 10,50% vol)
2.Frizzante (10,50% vol)
3.Spumante superiore (11% vol)
4.Superiore di Cartizze (11,5% vol)
5.tranquillo (スティルワイン) ←泡が無いプロセッコもある!
葡萄品種
Glera 最低85%、ただしこの地域で古くから栽培されている以下の葡萄につき最大15%使用可能 (Verdiso, Bianchetta, Perera, Glera
lunga)。なお、スプマンテにおいては、Pinots(Pinot nero, Pinot grigio,,,,)とChardonnayの使用も許可されている。
ラベル "Rive" の意味
例) Brut Le Rive di XXXX
- 43の限定された単一の地域、又は畑の葡萄のみで作られるワインにだけ表示することができる
- 収穫は厳選手積み
- 葡萄の生産量は 130 qli/ha(qli:100kg当たりの重量)に制限される事
- ボトルには収穫年の表記をすること(ミレッジマート同様)
最高クリュ "Cartizze"
- 歴史ある畑で葡萄の樹齢はとても古い
- 畑は107 ヘクタール。Valdobbiadeneの地域にある、以下の地域に囲まれた地域で生産された葡萄で作られたワインに表記。(S. Pietro di Barbozza, Santo Stefano e Saccol)
- 葡萄は遅積み
-やや甘口で粘性はあるがすっきりと爽快感も堂々と存在。リンゴ、梨、アルビコッカ、柑橘、バラ、そしていつまでも続くマロングラッセの余韻。
その他 特別なプロセッコの製法
1. 瓶内二次発酵法 Silvano Follador
2. シュールリー(長い期間澱と接触させる方法)又は瓶内二次発酵で澱引きをしない方法
通常、プロセッコはフレッシュ感が大事ということで、シンプルで早飲み用とされているが、上記のようにシュールリーや熟成型プロセッコも、香りや味わいの複雑さを楽しめ、とても珍しく貴重な体験ができるという点、とても興味深いデス
さらに、"プロセッコ"と言ってもいろいろなカテゴリや階級があるので最後に触れておきましょう。
① DOCG Colli Asolani - Prosecco o Asolo - Prosecco
② DOCG Conegliano Valdobbiadene
③ DOC Prosecco
- 地域: ヴェネト州5つの圏 (Treviso, Venezia, Vicenza, Padova, Belluno) とフリウリ州4つの圏 (Gorizia, Pordenone, Trieste, Udine)
- 種類:スティル、フリッツアンテ、スプマンテ
- 葡萄品種: Glera、又は以下葡萄 最大15%使用可能(Pinots,Chardonnay)
④IGT Prosecco
- 2009年まではIGTが存在していたが、法律改定により現在では廃止されDOC Proseccoに昇格。
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